アイフルは今時珍しい独立系消費者金融

1年ほど前の消費者金融業界は、過払金問題や総量規制等の貸金業法改正で、出費が多く経営状況としては最悪でした。
その中で大手消費者金融は必死に対策をとり、自動契約コーナー等の無人店舗を減らし、リストラを募って大規模の経費削減を行ってきました。
経営を危ぶまれる時期が数年間続いていましたが、昨年くらいからようやくどん底を抜け出し、明るい兆しが見えかけてきた…と言えます。
そんな中、大手消費者金融のアコムは三菱UFJフィナンシャル・グループの参加となり、プロミスはSMBCコンシューマーファイナンスの、SMBCモビットはSMBCグループ企業となりました。
メガバンク系の銀行の傘下となればその分資金調達がスムーズになり、資金繰りに苦しむ事はなくなります。
そういった意味でアコムやプロミス、SMBCモビットなどといった大手消費者金融は賢い選択を取りました。
そのおかげでアコムは昨年上半期の売り上げを10%越えすることができ、プロミスやSMBCモビットも売り上げを伸ばすことができました。
超大手メガバンクの傘下に入る選択は間違っておらず、経営難を逸脱する素晴らしいきっかけとなりました。
しかしアイフルだけは違いました。

会社経営陣


  • 大手消費者金融アイフルのカードローン
  • アイフルの経営状況
  • 今後のアイフル
  • アイフルは以前過払い金請求に苦しんでいる

目次

大手消費者金融アイフルのカードローン

大手消費者金融がメガバンクの傘下に入りましたが、同じく大手消費者金融のアイフルだけはどこの銀行傘下にもつかず、独立系の消費者金融として今でも経営を続けています。
2010年の貸付行法の改正により、大打撃を受けた他の大手消費者金融は銀行系の参加グループとなり、過払金請求や総量規制による貸付上限と言う締め付けを何とか緩和させようと必死で経営方法を模索し、メガバンクの傘下に入りました。
また、もともと消費者金融だったレイクは経営母体を新生銀行に預け、銀行系のカードローン会社として新たな一方歩み始めました。
そんな中アイフルだけは独立タイプの消費者金融として、誰にも頼らない経営を貫いているわけです。
またアイフルのカードローンは、他の消費者金融と同じ様な審査内容やスピード、金利となっておりまだ他の企業と比べても見劣りする部分は一切ありません。


アイフルの経営状況

アイフルの頃状況は非常に厳しいと言われています。
元々は大手消費者金融の代表格として名を馳せ、2000年初頭はチワワのシーエムで世間に親しみのあるイメージを植え付けていたアイフル。
しかし2006年、違法取り立てを行ったとして受けた行政処分をきっかけに経営状況は悪化。
追い打ちをかけるようにして貸金業法が改正されて、過払金請求のマイナス、総量規制法の売り上げの頭打ちなどという締め付けに苦しみました。
甚大な被害を被った会社の体制を立て直すため、早期退職者を募ったり、リストラを行ったり、また無人店舗の大幅な削減などを行いました。
このことにより、傾いた頃はなんとかやや右肩上がりとなり、現在に至ります。


今後のアイフル

とはいえ、銀行系の傘下につかず独立タイプの消費者金融としてやってきたアイフルは、今後の経営スタイルを変更せず、このまま独立タイプの営業を続けていくと見られています。
これまで三井住友信託銀行やあおぞら銀行から金融支援を受けていたアイフルですが、借り入れていた527億円を完済して、現在銀行からは支援ではない通常融資を受けるまでとなりました。
数年前に比べると売り上げは非常に良くなり、去年は黒字回へ転換しました。
勿論、消費者金融業界全体が潤っているような状態で、大手銀行傘下に着いたアコムやプロミスも売り上げは上がってきているようです。


アイフルは以前過払い金請求に苦しんでいる

しかし、依然としてアイフルが抱えている悩みは過払金請求による圧迫です。
2010年の貸金業法改正により過去に受け取っていた過払い請求分のお金を返済しなければいけないのです。
これは法律上定められたことなので、過払金が認められた場合、過去の利用者は必ずお金を受け取ることが出来ます。
これは弁護士にとってみれば非常に割が良く、確実性の高い仕事です。
ですから弁護士事務所等が債務整理のサポート業務の営業をかけて、現在もまだアイフルをはじめとする消費者金融からお金をむしり取っているわけです。消費者金融行に過払金請求が来たら逃れようがありません。
貸金業法が改正された直後の2011~2013年はその過払金請求がくだけで何十億という損失があったと言われています。
しかしその過払金請求もピークを過ぎ、ようやく落ち着きを取り戻してきました。
アイフルの今後の経営は明るいという見方をされているくらいです。